「広辞苑」といえば収録語数の多い国語辞典として著名なものの一つですが、その語数の多さ故に、漢検1級配当外の漢字も多く含まれています。
今回は「広辞苑(第六版)」を参照し、漢検1級配当外漢字が含まれる熟語をピックアップしてみました。
1級配当外漢字が含まれるもの
「漢字」が配当外であるものを集めています。ブログ主が発見したものを載せていますので、網羅的ではありません。あくまでご参考まで。
配当内漢字での書き換えができるものは、「配当内漢字」で併記しています。ただし、配当内漢字であっても、漢検漢字辞典や漢検要覧にない読み方や用法については出題可能性は低いと思います。
よって、漢検に出題されるか否かという観点では、あくまで参考程度に考えていただければと思います。
読み | 漢字 | 配当内漢字での書き方 | 意味 |
---|---|---|---|
あいきょう | 鱫鱜 | ①越年したアユ。②子持ちアユの塩漬け乾燥品。江戸初期、肥後の名産。 | |
あおたん | 青緂 | 織物や組紐、染色において、白と青を交互に配したもの。 | |
あきさ(す) | 贉す | 物を買う時、手付金を渡す。前金を出す。 | |
あぐ | 鐖 | 逆鉤 | 釣針の針先の内側に逆向きにつけたとがったかぎ。あぎと。あご。かえし。 |
あさ | 椏杈 | じぐざぐの枝。 | |
あざ(る) | 鯘る | 魚肉が腐る。 | |
あじがも | 䳑鴨 | トモエガモの別称。 | |
あしぎぬ | 絁 | 太糸で織った粗製の絹布。 | |
あしゅく | 阿閦 | ①当方の阿比羅提国(妙喜国・善快国)で修業・成仏し、現在説法しているという仏。②密教では金剛界五仏の一つ。当方に位し大円鏡智を表す。阿閦如来。 | |
あとり | 獦子鳥 | 花鶏 | スズメ目アトリ科の鳥。小形でホオジロに似、大体栗色と黒色で腹は白い。 |
あべまき | 棈 | ブナ科の落葉高木。西日本に多く自生。高さ約15メートル。 | |
あまどころ | 萎蕤 | 甘野老 | 山野に普通なユリ科の多年草。 |
アンペラ | 筕篖 | 藺草で編んだ筵(むしろ)。 | |
アンペラい | 筕篖藺 | カヤツリグサ科の多年草。東南アジア・オーストラリア等に分布。 | |
い(る) | 齭る | すっぱいものなどを食べて歯が浮く。 | |
いいとよ | 鵂鶹 | フクロウの古名。 | |
いぐるみ | 矰繳 | 弋 | 矢に糸や網をつけて、当たるとからみつくようにしたもの。いとゆみ。 |
いざる | 𥫱/篅 | 竹で編んで作った器。ざる。 | |
いしばり | 砭 | 石針 | 中国の鍼術で用いる、石で造った針。焼いて瀉血などに用いた。砭石(へんせき)。 |
いずい | 萎蕤 | アマドコロの別称。 | |
いすか(し) | 佷し | 很し | ねじけている。 |
いちさかき | 柃 | ヒサカキの異称。「多い」の序詞に用いる。 | |
いちび | 莔麻 | アオイ科の一年草。インド・西アジア原産。高さ約1メートル。 | |
いな(く) | 嘽く | 馬がひんとなく。いななく。 | |
いんうん | 氤氳 | 万物の源泉をなす気が盛んであること。 | |
うぐつ(く) | 蹢く | 驟く | 馬が早く走る。又、そのように走り回る。 |
うてん | 于闐 | 漢から宋代にかけての西域の一国。 | |
うるか | 鱁鮧 | アユの腸または子を塩漬にした食品。苦みがあり、酒肴として珍重。産卵期の秋に製する。潤香。 | |
うんおうしき | 暈滃式 | 地図における地表の起伏の表現の仕方の一つで、等高線に直角に多数の細く短い線を描く方法。 | |
うんせんしき | 暈渲式 | 地図における地表起伏の表現の仕方の一つで、地表の高低を彩色の濃淡で表す方法。 | |
えい | 鱝 | 鱏/海鷂魚 | エイ目の軟骨魚の総称。体は平たく、鰓孔は腹面に開く。 |
えいこう | 裛衣香/裛被香 | 栴檀の葉や樹皮で作った香。衣服にたきしめた。 | |
えいたく | 郢斲 | 詩文の添削を請う時に使う語。郢斧。 | |
えぐ(い) | 蘞い | ①あくが強く、のどをいらいらと刺激する味がある。えがらっぽい。②気が強い。また、冷酷である。 | |
えこく | 衣裓 | 花を盛って諸尊に捧げる仏具。足付の箱または金属製・竹製の籠で、3所に紐を下げ、両手に捧げるようにしたもの。 | |
えっさい | 雀𪀚 | 悦哉 | 小形のタカの一種「つみ」の雄の俗称。 |
エフタル | 嚈噠/挹怛 | 5世紀中頃から約1世紀間、中央アジアや西北インドに勢力をふるった遊牧民族。 | |
えぶり | 朳 | 柄振 | 農具の一種。穀物の実などを掻き寄せ、また水田の土をならすのに用いる。 |
えり | 簄 | 魞 | 定置漁具の一種。 |
えんしょく | 饜食 | 腹いっぱいに食べること。 | |
おうごん | 黄芩 | 漢方生薬の一つ。シソ科コガネバナの根を乾燥したもの。消炎・解熱の効がある。小柴胡湯・大柴胡湯などに配合する。 | |
おうじゃく | 尫弱 | ①かよわいこと。②少ないこと。③貧乏なこと。 | |
おおじがふぐり | 螵蛸 | カマキリの卵塊。 | |
おかみ | 龗 | 水の神。雨雪をつかさどる神。竜神。 | |
おけつ | 瘀血 | 古くなった血。又、血の道。 | |
おこし | 粔籹 | 米・粟などで作ったおこし種を水飴と砂糖で固めた菓子。 | |
おなもみ | 葈耳 | 巻耳 | キク科の一年草。路傍の雑草。高さ約1.5メートル。 |
おろかおい | 穭 | 疎生 | 刈りあとの株から生えたひこばえ。再生稲。ひつじ。 |
か(む) | 擤む | 鼻汁を息で出してふきとる。 | |
かいけいし | 蓋擎子 | (「蓋」はふた、「擎子」は台)蓋をした青磁の茶碗をのせる台。宮中で、正月歯固めなど供膳の時に用いた。 | |
かいつぶり | 鸊鷉 | カイツブリ目カイツブリ科の水鳥。名称は「掻いつ潜りつ」を略したものという説がある。 | |
ががいも | 蘿藦 | ガガイモ科の蔓性多年草。長い根茎がある。 | |
かこうがん | 花崗岩 | 深成岩の一種。 | |
がざみ | 蝤蛑 | ワタリガニ科のカニ。大形で、甲は横に延びて菱形、左右両端がとがる。 | |
かせ | 戕牁 | 船をつなぎとめる杙(くい)。 | |
かせ | 甲蠃 | 石陰子 | ウニの古称。 |
かなぶん | 金蚉 | コガネムシ科の甲虫。 | |
がまずみ | 莢蒾 | スイカズラ科の落葉低木。 | |
からみ | 鍰 | 鉱石を溶かして精錬するとき生ずるかす。かなくそ。 | |
かりん | 榠樝 | ①バラ科の落葉高木。中国大陸の原産。古く日本に渡来した。②マルメロの別称。 | |
かわ | 鈹 | 銅などの重金属を含む硫化鉱を精錬するときにできる中間生成物で、溶鉱炉で融解すると底に沈む不純な硫化物。 | |
かわげら | 襀翅 | カワゲラ目カワゲラ科および近縁の数科の昆虫の総称。 | |
かんこつ | 臗骨 | 寛骨 | 腰部で背骨と下肢との連結をなす骨。腸骨・坐骨・恥骨の三つが癒合したもの。 |
かんじき | 樏 | 橇 | 雪の中に足を踏み込んだり滑ったりしないように靴・藁靴などの下にはく、木の枝または蔓などを輪にしたもの。 |
かんすい | 梘水 | 中華そばをつくる時に小麦粉にまぜる、炭酸ナトリウム・炭酸カリウムなどのアルカリ性の水。 | |
かんすい | 淦水 | 船底にたまった水。あか。ふなゆ。 | |
きけつ | 剞劂 | 彫刻に使用する小刀と鑿。又、それを用いて彫ること。版木を彫ること。上梓。 | |
きさ | 橒 | 材木の木目の模様。 | |
きし | 棄訾 | →詆訾(ていし) | |
きしん | 晷針 | 古代の天文観測器で一種の日時計。 | |
きたい | 腊 | 丸ごと干した魚鳥の肉。 | |
きほう | 虁鳳 | 古代中国の一本足の鳥のモチーフ。 | |
きゅうしつ | 髹漆 | 器物に漆を塗ること。また、その塗物。 | |
きゅうよ | 犰狳 | アルマジロの漢名。 | |
きょうじ | 香筯 | 香木や香炉の灰を扱う唐木の箸。こうぼく。 | |
きょうじゃく | 𨗈迹 | 景迹 | ①行状。行跡。②心底訝しく思うこと。不審。③事情の経過について推察すること。推測。 |
ぎょくい | 玉扆 | ①中国で、天子の御座のうしろに立てた屏風。斧の絵を描く。②御座所。玉座。 | |
きょん | 羗 | シカ科の哺乳類。体長1メートルほどの小形で、雄には小さい角がある。 | |
きんしょう | 焮衝 | 炎症。 | |
くえんさん | 枸櫞酸 | 柑橘類の果実中に遊離して存するほか、生物界に広く分布する水酸基を含むカルボン酸。 | |
くじか | 牙麞/牙麅 | キバノロの別称。 | |
ぐぜい | 虞芮 | 虞と芮。それぞれ中国周代の山西省と陝西省にあった国の名。 | |
ぐぜい-の-うったえ | 虞芮の訴え | 昔、中国の虞・芮両国の人が田を争い、訴訟の正否を周の文王に判断してもらおうと周の国に行ったところ、耕す者は畔を譲り、行く者は道を譲り合うのを見て、恥じて争いをやめたという故事。 | |
くつわ | 鑣 | 轡/銜/馬銜 | ①乗用の馬具の一つ。馬の口にくわえさせておき、手綱をつけてあやつるのに用いる金属製の具。 |
くるりや | 矪矢 | 水鳥を射るのに用いた矢。半月形の小さい雁股で、桐・桧製の小鏑を付ける。 | |
ぐろ | 壠 | 物を積み重ねた所。又草木の密生した所をもいう。草むら。 | |
くろべ | 𣜌 | 黒桧 | ヒノキ科の常緑針葉樹。日本特産で中部の山地に生え、木曾五木の一つ。 |
くんいく | 獯鬻 | 葷粥 | 周代における北狄の名称。玁狁(けんいん)とも呼ばれ、戦国・秦・漢の匈奴(きょうど)の祖に当たるともいう。 |
けいこく/けいごく | 熒惑 | 五星の一つ。火星の漢名。わざわいや戦乱の前兆となるといわれる。けいわく。 | |
けいひん | 罽賓 | 漢から唐頃までの史書に見える西域の国。 | |
けら | 鉧 | 日本古来の製鋼法(けら押し、または、たたら吹き)による粗製品で、各種品質の鋼とスラグとの集合体。 | |
げん | 甗 | 中国の先史時代・古代に用いられた蒸し器の一種。甑と鬲(れき)とを結合した形で、土製または青銅製。 | |
けんいん | 玁狁/獫允 | 中国周代の異民族。西周滅亡の原因となったとされる犬戎(けんじゅう)は戦国時代にこれを言い換えたもの。のちの匈奴(きょうど)と同一視する説もある。 | |
げんぎょう/けんぐう | 噞喁 | 激しく口論・抗議すること。 | |
けんしょう | 縑緗 | 書物を表装するのに用いる薄い絹。転じて、書物。 | |
けんち | 犍稚/揵稚 | 寺院で時刻や事件を知らせるために打ち鳴らす法具の名称。梵鐘・磬・魚板・木魚の類。 | |
けんぽ | 畎畝 | 田の溝と畝。転じて、田園、田舎。 | |
げんよう | 炫耀 | ひかりかがやくこと。 | |
こうかく | 磽确/墝埆 | 石の多い痩せ地。 | |
こうこう | 黄耇 | 年老いて、白髪が黄ばみ、顔面にしみが出来た老人。 | |
こうしょう | 翺翔 | ①鳥が空を飛び翔かけること。②得意にふるまうこと。 | |
こくみ | 瘜肉 | 瘤や疣の類。 | |
こけら | 杮 | 木屑 | ①木材を削るときできる木の細片。また、木材を細長く削りとった板。②杮板(こけらいた)の略。 |
このしろ | 鰶/鯯/鱅 | 鮗 | ニシン科の海産の硬骨魚。 |
こめおり | 縠織 | 織目を透かして薄く織った絹織物。紗の類。 | |
こんせい | 圂圊 | 便所。 | |
さいじ | 蕞爾 | 非常に小さいさま。 | |
さいずえ | 鎛 | 鍬の一種。草刈りに用いたものという。 | |
ささげ | 豇豆 | 大角豆 | ①マメ科の一年生作物。②歌舞伎の衣裳で、禿などの袖口に垂れている五色の紐。形がささげ豆に似る。 |
さし | 蠁子 | ①釣魚の餌として、魚の頭などで人工的に繁殖させたキンバエ類の幼虫。②糠味噌・酒粕などにつく小さい蛆。ショウジョウバエの幼虫。 | |
ざそう | 剉桑 | 蚕に与える桑の葉を刻むこと。又、刻んだ桑の葉。 | |
さっぱ | 鯯 | ニシン科の海産の硬骨魚。全長約20センチメートル。イワシに似るが、体高はやや大きい。 | |
サフラン | 洎夫藍 | アヤメ科の多年草。南ヨーロッパの原産。地下に球茎をもち、細長い葉を出す。 | |
さより | 鱵 | 細魚/針魚 | サヨリ科の海産の硬骨魚。 |
さるとりいばら | 菝葜 | ユリ科の落葉蔓性小低木。高さ2〜3メートル。 | |
さんげい | 狻猊 | 獅子。彫り物などで、唐獅子が玉に持つ形のもの。 | |
さんさん | 毿毿 | ①毛などがふさふさとして長いさま。②細い枝などが長く垂れ下がるさま。 | |
し | 秭 | 数の単位。垓の1万倍。「ジョ」とも。 | |
し(う) | 癈う | 身体の器官の働きがなくなる。ぼける。 | |
しいら | 鱰/鱪 | シイラ科の海産の硬骨魚。 | |
しけいと | 絓糸 | 繭の外皮から繰り取った粗悪な絹糸。くずいと。しけのいと。しけ。 | |
しころ | 𩊱 | 錏/錣 | ①兜かぶとの鉢の左右から後方に垂れて頸を覆うもの。②頭巾の四方に垂れて頸や頬を覆うもの。③錏庇(しころびさし)・錏屋根の略。 |
しじら | 縬 | 縮羅 | 織物の経(たて)方向に表した皺(しぼ)の一つ。 |
しじらぎ | 縬 | 絹のしわの文様。 | |
しじん | 澌尽 | あとかたもなく無くなること。消尽。 | |
しじんかいめつ | 澌尽灰滅 | あとかたもなく消え失せること。滅びて無くなること。 | |
した(む) | 湑む/釃む | ①液をしたたらす。しずくを残りなくたらす。②水などを布にしみこませる。③漉す。 | |
したぐら | 韉 | 下鞍 | 和鞍の鞍橋(くらぼね)の下に当てる敷物。2枚重ねを普通とし、上を切付(きっつけ)、下を肌付という。 |
じとうばん | 兕纛幡 | 昔、朝廷で朝賀・即位礼などに、衛門の陣に立てた旗。 | |
しとど | 鵐 | 巫鳥 | ①ホオジロの異称。②ホオアカ・アオジ・クロジなどの総称。みこどり。 |
しとどめ | 鵐目 | 金属製品や木製品にうがった孔の周囲を飾る金銅の玉縁。 | |
しめ | 埣 | 「たたきつち」の古称。 | |
しめ | 鴲 | スズメ目アトリ科の鳥。小形で、ヒバリぐらい。 | |
しもと | 葼/楉 | 細枝 | 枝の茂った細い木立。 |
しゃくぎ | 栐 | 笏木 | 笏の用材。飛騨の位山に産する一位が有名であった。 |
しゃこがい | 硨磲貝 | シャコガイ科の二枚貝の総称。 | |
しゅうさん | 蓚酸 | 分子式(COOH)2 カルボン酸の一つ。無色柱状の結晶。 | |
しゅさ | 酒皶 | 顔面、特に鼻・頬に対称性に生じる慢性の炎症。 | |
しょうこう/しょうきょう | 惝怳 | ①喪心して何もきこえないさま。気ぬけするさま。②失望または失意のためおもしろくないさま。 | |
しょうは | 耖耙 | 耕起されている土壌を、播種または移植するために、更に細かく砕いて表面をならす作業。 | |
しょうめい | 焦螟/蟭螟 | 微小なもの。 | |
しょじょ | 沮洳 | ①低くて水はけが悪く、じめじめした土地。湿地。②転じて、獄屋。「―場」 | |
すかり | 脈窠 | 鉱脈内の空所。風穴。 | |
すがるおとめ | 蜾蠃乙女 | ジガバチのように腰の細い美しい少女。 | |
すくも | 蒅 | 藍の葉を発酵させて製した染料。 | |
すくもむし | 蠐螬 | 地虫のこと。 | |
すけとうだら | 鯳 | 介党鱈 | タラ科の海産の硬骨魚。 |
すずしろ | 鬌 | 子供の頭上の髪を剪(はさ)み残したもの。江戸で、「けしぼうず」という。 | |
すべりひゆ | 滑莧 | スベリヒユ科の一年草。世界の暖地に普通の雑草。 | |
すもり | 毈 | 巣守 | ①孵化しないで巣に残る卵。②巣の番をする鳥。独り居残る留守番。また、後に取り残されること。 |
せいご | 鮬 | スズキの当歳魚と2歳魚との称。 | |
せいせん | 腥膻 | 腥羶 | なまぐさいこと。なまぐさいもの。 |
せせ(る) | 挵る | ①つつく。ほじくる。②(小さな虫などが)くいつく。刺す。③さぐりもとめる。あさる。④もてあそぶ。からかう。 | |
せせりちょう | 挵蝶 | セセリチョウ科のチョウの総称。 | |
せんきゅう | 川芎 | セリ科の多年草。中国原産の薬用植物。 | |
せんとう | 塼塔 | 中国で、塼(煉瓦)で築いた仏塔 | |
せんば | 騸馬 | 去勢された牡馬のこと。 | |
せんゆ | 穿窬 | 壁に穴を開け、又は垣根などを越えて盗みに入ること、又その盗人。 | |
そえ | 酘 | 清酒を醸造する時、一定日数後に酒母に加える蒸米と麹と水との称。そい。 | |
そかい | 菹醢/葅醢 | ①野菜を酢などに漬けたものと、肉を刻んで麹こうじ・塩・酒で漬けた肉醤ししびしお。②転じて、ずたずたにきり殺すこと。 | |
そくず | 蒴藋 | スイカズラ科の多年草。ニワトコに似るが木本にならない。 | |
そそろ | 𠷏(丸+咼) | 鷲・鷹のような猛禽が獲物を食い終わって、その皮毛を丸い形にして吐き出したもの。 | |
そのう | 嗉囊 | 鳥類の食道の後端にある袋状部。食物を一時貯え、漸次前胃を経て砂嚢に送る。 | |
そらく | 殂落 | 徂落 | 死ぬこと。特に、天子の死去すること。崩御。 |
タアサイ | 塌菜 | 中国野菜の一品種。アブラナ科の葉菜。 | |
たいらぎ | 玉珧 | ハボウキガイ科の二枚貝。大形で、殻長30センチメートルに達する。 | |
たかべ | 鰖 | タカベ科の海産の硬骨魚。全長25センチメートル。背部の黄色縦帯が特徴。 | |
たくだ | 橐駝 | ①ラクダの異称。②(背に瘤のある植木屋郭が「橐駝」と名乗ったことから)植木屋の異称。橐駝師。 | |
たくれいふうはつ | 踔厲風発 | 議論が鋭く、風のように勢いよく口をついてでること。雄弁の形容。 | |
たてい/たくさい | 侘傺 | おちぶれること。窮乏。失意。 | |
たてはちょう | 蛺蝶 | 立羽蝶 | タテハチョウ科のチョウの総称。 |
たなご | 鱮 | ①コイ科の淡水産の硬骨魚。形はフナに似て側扁する。②ウミタナゴの別称。 | |
たぬき | 韝 | 手貫 | 籠手の類。 |
たぶのき | 椨 | クスノキ科の常緑高木。暖地の、特に海岸近くに自生し、高さ15メートル余に達する。 | |
たもあみ | 攩網 | 竹・木などの骨組に網を張った小形の掬網。水中の魚類をすくうのに用いる。たも。たま。 | |
たら | 桵 | 楤木 | 「たらのき」に同じ。 |
ちきりじめ | 榺締 | 木又は石を接ぐため填め込むもの。 | |
ちちゅう | 踟蹰 | 歩を進めることをためらい、そこにしばらくたたずむこと。躊躇(ちゅうちょ)すること。 | |
ちゃくしゅ | 搩手/𢷡手 | 手の親指と中指をいっぱいに伸ばすこと。また、伸ばした長さ。仏像の高さをはかるのに用いる。1搩手は8寸(約24.5センチメートル)(異説もある)。 | |
ちゅうひ | 沢鵟 | タカ類のうちの一群。世界各地に10種余。 | |
ちょとつきゆう | 猪突豨勇 | 後先構わずに突進すること。又、その人。猪武者。 | |
つじ(む) | 黧む | 肌に青黒く斑点がつく。 | |
つだみ | 哯吐 | 乳児などが、一旦飲んだ乳を吐き出すこと。 | |
つづし(る) | 嘰る | ①一口ずつ歌う。口ずさむ。②少しずつ食べる。一口ずつ食べる。 | |
つわ | 槖吾 | ツワブキ。 | |
つわぶき | 槖吾 | 石蕗 | キク科の常緑多年草。フキとは別属。暖地の海辺に自生、観賞用に栽培。 |
ていし | 詆訾 | そしること。 | |
ていれき | 葶藶 | イヌナズナの古名。 | |
てきちょく | 彳亍 | たたずむこと。少し行くこと。 | |
てきとう | 倜儻 | ①才気があってすぐれていること。②独立していて拘束されないこと。不羈。 | |
とうとう | 鞺鞳 | 鐘や鼓などの音。 | |
とおし | 簁 | 米穀の糠などをふるうため、網の目を竹または銅線で粗く編んだ大形の篩。 | |
どくだみ | 蕺草 | ドクダミ科の多年草。雑草として各地に分布。 | |
とそう | 抖擻 | 抖藪 | 頭陀(ずだ)の漢訳語。 |
とっぱい | 頭盔/突盔 | 兜の鉢の項のとがったもの。 | |
とど | 胡獱 | アシカ科の哺乳類。アシカに似るが大形で、雄は体長約3メートル、雌は2.7メートルに達する。 | |
となめ | 臀呫 | トンボの雌雄が交尾して互いに尾をふくみあい、輪になって飛ぶこと。 | |
とねりこ | 梣 | 秦皮 | モクセイ科の落葉小高木。本州の山地に自生、また人家や田の畔に栽植。 |
とぼそ | 扃 | 枢 | ①開き戸のかまちに設けた、枢とまらを受ける穴。俗に、「とまら」とも。②転じて、扉または戸の称。 |
どんこ | 冬菇 | 冬子 | 晩冬から初春にかけて採れる椎茸。笠の開きが小さく肉厚で、乾燥したものは干椎茸の最高級品。 |
なぎなたこうじゅ | 薙刀香薷 | シソ科の一年草。山野に普通。 | |
なわせみ | 蚱蝉 | 雌の蝉。鳴かない蝉。一説に、熊蝉ともいう。 | |
にくずく | 肉豆蔲 | ニクズク科の常緑高木。マレー原産。高さ約10〜20メートル。 | |
にしどち | 復蜟 | (指でつまんで「西、何方」と問えば、答えるかのように腰から上を振るからという)蛹の異称。特にアゲハチョウやスズメガ、あるいはセミの蛹にいう。入道虫。 | |
にっき | 日晷 | ①太陽の光。日光。ひかげ。日景。②時間。ひあし。光陰。 | |
にれか(む) | 齝む | 半数類の獣が、噛んで飲み込んだものを口中に戻して再び食う。反芻する。 | |
にんにく | 葫 | 大蒜 | ユリ科の多年草。二年生作物として栽培。 |
ぬえ | 鵼 | 鵺 | ①トラツグミの異称。②源頼政が紫宸殿上で射取ったという伝説上の怪獣。③転じて、正体不明の人物やあいまいな態度にいう。 |
ぬたはだ | 觘 | 鹿の角の表面にある波紋。ぬため。ぬた。 | |
ぬめかわ | 𩊠 | 滑革 | 牛皮をタンニンで柔らかにした、弾力のある革。種々の革細工に用いる。 |
ねりもの | 邌物 | 練物 | 祭礼の時などにねり行く踊屋台・仮装行列または山車の類。 |
のうしょう | 陵苕 | ノウゼンカズラの古名。 | |
のみ | 𦀌/袽/船筎/衣袽 | 槙皮(まいはだ)のこと。のめ。 | |
はい | 蔤 | レンコンの古称。 | |
はさむむし | 蠼螋 | 鋏虫 | ハサミムシ目の昆虫の総称。また、その一種。 |
はしりどころ | 莨菪 | 走野老 | ナス科の多年草。山中の陰地に自生。塊状の地下茎がある。 |
はす | 鰣 | コイ科の淡水産の硬骨魚。琵琶湖・淀川水系および福井県の三方湖・鰣川などに産する。 | |
はそう | 𤭯 | (ハゾウとも)胴部に小さい孔のある壺形の須恵器。孔に竹の管をさし、内容物を注いだり吸ったりしたらしい。 | |
はたはた | 螇蚸 | バッタの異称。 | |
はったい | 糗/麨 | 香煎(こうせん=麦・米などを炒いって挽いた粉。砂糖を混ぜてそのまま、あるいは水や湯で練って食べる。また、菓子の材料に用いる。)に同じ。 | |
はふ(る) | 翥る | 羽振る | 鳥が羽を振って飛びかける。はばたきする。また、鳥が羽を振るように立つ浪・風の形容。 |
はるじおん | 春紫菀 | キク科の越年草。北アメリカ原産の帰化植物で、大正時代に渡来。 | |
ひかがみ | 膕 | 膝のうしろのくぼんでいる所。うつあし。よぼろ。よぼろくぼ。内脚。 | |
びこう | 獼猴 | 猿。ましら。 | |
ひしこいわし/ひしこ | 鯷/鯷魚 | カタクチイワシの別称。 | |
ひちら | 饆饠 | 唐菓子の一種。糯米もちごめの粉で作り、煎餅のように扁平にして焼いたもの。 | |
ひつじ | 穭 | 刈り取った後に再生する稲。 | |
びていこつ | 尾骶骨 | 尾骨に同じ。脊柱の終りの部分を占める尾椎の最下部の3〜5個が退化癒合して作る骨。 | |
ひび | 篊 | 海苔・牡蠣などの養殖で、胞子・胚子を付着させるため、海中の干潟などに立てる枝付の竹、粗朶、網の類。 | |
ひふ | 蚍蜉 | 大きな蟻。 | |
びゃくれん | 白蘞 | ブドウ科の蔓性多年草。中国の原産。葉は掌状複葉。 | |
ひょうはい | 表褙/裱褙 | 表具に同じ。 | |
ひよめき | 顖門 | 顋門 | 泉門に同じ。 |
びん | 閩 | ①中国、五代十国の一つ。後梁から閩王に封ぜられた王審知が福州を都として建てた国。6世で南唐に滅ぼされた。(909〜945)②中国福建省の別称。 | |
びんずい | 木鷚 | 便追 | スズメ目セキレイ科の鳥。大きさはホオジロぐらい。 |
ふうぼう | 風丰 | ①ふっくりと美しい容姿。②風貌に同じ。 | |
ぶな | 橅 | 椈/山毛欅 | ブナ科の落葉高木。やや高い山地に生え、ブナ帯の代表種。 |
へいげい | 埤堄 | 矢狭間を設けた城壁の上の低い垣。ひめがき。 | |
へご | 桫欏/杪欏 | ヘゴ科の常緑木生シダ。茎は太く直立して3〜5メートルの高木状をなし、頂に大形の葉を束生。 | |
べしみ | 癋見 | 圧面 | 能面。口角に力を入れて両唇を強く結んだ異相面。 |
へた | 厴 | サザエなど、巻貝類の足の後背部に付着する扁平な板状のもの。かいのふた。 | |
へんたん | 偏癱 | 半身不随に同じ。 | |
へんとう | 籩豆 | ①中国で祭祀・宴会に用いた供物を盛る台付きの器。②転じて、礼儀。礼節。 | |
ほうとう | 餺飥 | (ハクタクの音便)生のうどんとカボチャなどの野菜を味噌で煮込んだ料理。 | |
ほうはく | 磅礴/旁礴 | 旁魄 | ①混ぜて一つにすること。混同。②広く満ち広がるさま。 |
ほうぼう | 魴鮄 | 竹麦魚 | ホウボウ科の海産の硬骨魚。 |
ほき | 簠簋 | 中国の祭典で神に供える穀物を盛る器。 | |
ほけつち | 壚土 | ねばりけがなく草木の生育に適さない土。 | |
ほっけ | 𩸽 | アイナメ科の海産の硬骨魚。東北地方・北海道に産。 | |
ぼら | 鰡 | 鯔 | ①ボラ科の硬骨魚。淡・鹹かん両水域にすむ。②メナダの異称。 |
ぽんかん | 椪柑 | 凸柑 | 台湾・中国南部に産するミカン類の代表的品種。原産地はインド。 |
まがりもちい | 糫餅 | 環餅 | 唐菓子の一種。糯米もちごめなどの粉をこねて引き伸ばし、いろいろな形に作り曲げて油で揚げたもの。まがり。 |
まくなぎ | 蠛 | ①ヌカカの類。一説に、ミズスマシ。②またたき。まばたき。めくばせ。 | |
またふり | 杈椏 | 又になった木の枝。 | |
まながつお | 鯧 | 真魚鰹 | マナガツオ科の海産の硬骨魚。全長約60センチメートル。 |
みごろ | 裑 | 身頃 | 衣服の袖・襟・衽(おくみ)などを除いた、前面および背面をおおう部分。 |
みすず | 水篶/三篶 | スズタケの異称。 | |
みずち | 虬/虯/螭 | 蛟 | 想像上の動物。蛇に似て、4脚を持ち、毒気を吐いて人を害するという。 |
みずつき | 承鞚 | 七寸 | ①轡の部分で、手綱を結びつける引手。みずき。②手綱の両端。 |
みんみんぜみ | 蛁蟟 | セミ科の一種。盛夏に強い声で「みいんみんみん」と鳴く。日本全国および中国に分布。 | |
めいえん | 茗醼 | 茶の湯の会。 | |
めくば(せ) | 眴せ | 目つきで知らせること。目交(めまぜ)。目弾(めはじき)。 | |
めなもみ | 豨薟 | キク科の一年草。茎は角張り、高さ約1メートル。葉 | |
も(げる) | 捥げる | ちぎれて離れ落ちる。 | |
もが(く) | 踠く | ①悶え苦しんで手足を動かす。足掻く。②苛立つ。焦る。じれる。 | |
もぎ(る) | 捥る | ねじったり引っ張ったりして取る。ちぎってとる。 | |
やす | 簎/矠 | 漁具の一種。長い柄の先端に数本に分かれた、とがった鉄製の刺突物を取り付け、水中の魚介を刺して捕らえる具。 | |
やなぐい | 胡簶 | 胡籙 | 矢を入れて携帯する容器。 |
ゆずりは | 楪 | 譲葉/交譲木 | ユズリハ科の常緑高木。高さ6メートル内外。若い枝と葉柄は紅色を帯びる。 |
ゆはた | 結繒 | 纈 | くくりぞめ。しぼりぞめ。 |
ゆむし | 螠 | ユムシ動物の総称。体は細長く、環節はない。 | |
ようよう | 呦呦 | ①鹿の鳴き声。②声を合わせて泣くさま。 | |
よせき | 礜石 | 砒石(ヒ素を含む鉱物の一種の古称)の別称。 | |
らいし | 耒耜 | 中国で鋤と鍬のことをいう。 | |
らいち | 畾地 | 余ってあいている土地。空地。 | |
らんけい | 蘭蕙 | 春蘭と秋蕙(しゅうけい)。共に香草の名。賢人・君子にたとえる。 | |
るいしゅう | 纍囚 | めしうど。囚人。 | |
れんらくかんびん-の-がく | 濂洛関閩の学 | 宋学の4派の総称。この学統の祖、周敦頤(しゅうとんい)は湖南濂渓の人、程顥(ていこう)・程頤(ていい)は河南洛陽の人、張載は陝西関中の人、朱熹は福建すなわち閩(びん)の地に育ち、いずれも宋学の大家であったからいう。 | |
ろーむ | 壚坶 | ①壌土。②風成火山灰土の一種。関東ロームが代表的で、10メートルに達する層をなす。酸化鉄に富み、赤褐色。赤土。 | |
わいはく | 濊貊/獩貊 | 主に中国東北部から朝鮮北部・東部に住んだ古代のツングース系民族。 | |
わくも | 鶏蜱 | ワクモ科のダニ。 | |
わささ | 醅 | 早酒 | 新酒。又、漉してない酒。 |
わたか | 黄鯝魚 | 腸香 | コイ科の淡水産の硬骨魚。琵琶湖・淀川水系の特産。 |
わらしべ | 藁稭 | 稲の穂の芯。また、わらくず。わらみご。わらすべ。 |
参考資料
1.広辞苑(※)
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※本ページは広辞苑 第六版を参照しています。
2.漢検 漢字辞典
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